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資金繰りと融資・約6分

メインバンクはどう決める?頼れる銀行の選び方

公開・あさひ国際会計株式会社

先に結論

創業1年目は、融資を相談する窓口と日々の入出金を分けて考えます。地銀・信金・ネット銀行を比べ、自社に合う組み合わせを選びましょう。

1. 最初は「相談する銀行」と「払う銀行」を考える

創業1年目の銀行選びは、資金の相談先と、日々の入出金の使いやすさを分けて考えると進めやすくなります。地域の金融機関で相談窓口を作り、振込件数が増えたらネット銀行の併用を検討する順番です。一つの銀行で両方を満たせるなら、口座を増やす必要はありません。

メインバンクは、口座を開いただけで決まるものではありません。売上の入金や支払いを通じて会社の動きを伝え、資金が必要になったときに相談を重ねる相手です。知名度だけで選ぶと、担当窓口が遠い、使いたい支払いに対応していない、といった不便が後から出てきます。

登記直後で取引が少ないうちに、向こう半年の予定を書き出してください。すでに口座がある会社も、選び直す前に不足している機能を確認します。

  • 売上は振込・現金・カード決済のどれで入るか
  • 給与・家賃・外注費を、毎月何件振り込むか
  • 設備購入や採用で、まとまった資金が必要になるか
  • 現金の預け入れや、窓口での相談が必要か

「借入は未定」でも構いません。何に使う銀行なのかを、社長自身が説明できる状態にします。

2. 地銀・信金は、近さと相談の中身で比べる

地域で商売を続ける予定なら、地方銀行と信用金庫を相談先の候補に入れます。ただし、同じ種類の金融機関でも、営業地域や創業企業への対応は異なります。「信金なら親身」「地銀なら多く借りられる」と種類だけで決めないでください。

地方銀行は、地域の企業との取引を軸に、事業資金や決済などを扱います。今後の支店開設、他県への展開、海外取引などを考えているなら、その予定への対応を聞くと比較しやすくなります。

信用金庫は、地域の会員を中心とする協同組織の金融機関です。営業地域や会員資格などの条件があるため、自社が相談・取引の対象になるかを最初に確認します。近所に店舗があっても、所在地や事業内容を伝えてから話を進めましょう。

候補を絞る段階では、店舗の数より、自社の規模で相談しやすいかを確かめます。

  • 創業間もない法人の相談を、どの窓口で受けるか
  • 来店・オンライン・訪問のうち、どの方法で話せるか
  • 試算表や資金計画を、誰にどのように提出するか
  • 担当者が不在・異動のとき、どこへ連絡するか

面談では、専門用語を並べる必要はありません。「受注から入金まで間が空く」「機械を買う時期を迷っている」と、実際の困りごとを話してください。必要な資料と次の行動を具体的に示してもらえるかが、相性を見る材料になります。

3. ネット銀行は、手数料以外も試して選ぶ

ネット銀行は、オンラインでの振込や残高確認を中心に使いたい会社の候補になります。来店の時間を取りにくい一人社長なら、日々の操作が短く済むかも比較したいところです。

ただし、振込手数料だけで決めると、別の作業が増える場合があります。取引先が指定する口座振替に対応しているか、現金を預ける方法があるか、会計ソフトと連携できるかを、自社の支払い一覧に沿って確認します。手数料や対応サービスは変わるため、申込時点の公式案内で比べてください。

  • 月額料金と、普段の振込件数に応じた費用を確認する
  • 税金・社会保険料・取引先の口座振替への対応を調べる
  • 会計ソフトへの明細連携と、明細の取得期間を確かめる
  • 振込上限の変更方法と、操作に困ったときの窓口を調べる

融資商品を扱うネット銀行もありますが、取扱いや条件は限定的なことが多いです。借入を考えるなら、申込条件や必要な取引履歴、相談方法まで確認してください。口座を作れば、そのまま希望する融資を受けられるわけではありません。

4. 組み合わせは、来月の仕事で決める

地域で営業し、今後は設備や人員を増やす会社なら、地銀か信金の一つを相談先にし、必要に応じてネット銀行を決済に使う組み合わせが候補になります。

一方、オンラインで役務を提供し、現金を扱わず、当面の借入予定もない会社なら、ネット銀行一つで始める選択もあります。設立直後は開設条件を公式情報で確認してください。その場合も、設備投資や採用を考え始めた段階で地域の金融機関に相談すると、準備する資料を早めに把握できます。

店舗で現金売上が出るなら、預け入れのしやすさを先に確認してください。手数料が低くても、毎回遠いATMまで移動するなら、社長の時間がかかります。

  • 地域での設備投資を予定するなら、地銀・信金への相談を先に進める
  • オンライン取引が中心なら、ネット銀行の決済機能から確認する
  • 現金を扱うなら、店舗・ATMまでの距離と入金条件を調べる

併用する際は「売上入金はこちら、外注費の支払いはあちら」と役割を決めます。口座間の移動が増えるほど、残高不足や記帳漏れの確認も増えます。使い分けの理由を一文で説明できなければ、まず一つで運用してみましょう。

5. 頼れる相談先には、会社の状況を先に伝える

口座開設前の相談には、会社概要、事業内容が分かる資料、売上と支払いの予定を用意します。開設の可否・審査・必要書類は金融機関ごとに異なるため、公式情報で確認してください。すでに営業しているなら、直近の試算表や受注状況もあると話が進みます。

相談時には、今すぐ借りたい金額だけでなく、いつ何にお金を使う予定かを伝えます。資料が足りないと言われたら、何をいつまでにそろえるかを確認して持ち帰ります。融資の可否は金融機関が判断します。

取引開始後も、決算書を渡すだけで終わらせず、売上の変化や投資予定を共有してください。売上を別の銀行で受け取っている場合は、その入出金も含めて説明すると、会社全体の資金の動きが伝わります。

  • 決算後は、決算書と今期の事業予定を共有する
  • 大きな受注や設備投資の予定が出たら、支払い前に相談する
  • 資金不足が見えたら、入金予定と支払予定を整理して連絡する

困ったときに連絡先を探す状態から、会社の事情を説明できる窓口がある状態へ変えていきます。

6. 今日やること

今使っている口座を移す前に、必要な機能と相談先の候補を一枚にまとめてください。

  • 来月の入出金を書き出し、現金・振込・口座振替に分ける
  • 地銀か信金の候補を選び、創業企業の相談窓口を確認する
  • 候補の銀行とネット銀行について、費用・決済対応・相談方法を比べる

次の一歩

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