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資金繰りと融資・約5

同じ請求を二度払ったら、どう戻す?

公開・あさひ国際会計株式会社

先に結論

二重払いに気づいたら、請求書と支払記録を照合します。返金依頼から入金確認まで、回収を終える手順を整理します。

1. 気づいた日に、請求書と二つの支払記録を並べる

同じ請求を二度払ったら、請求書と口座の出金明細を照合し、重複した支払いを特定してから取引先へ返金を依頼します。月末の帳簿整理まで待たず、気づいた日に確認を始めてください。戻る予定のお金も、入金されるまでは次の支払いに使えません。

創業直後は、社長がネットバンキングで振り込んだ後、経理を手伝う人が同じ請求書を見て再び払うことがあります。口座振替に切り替えた月に、従来どおり手動で振り込むケースもあります。

まず、請求書と実際にお金が出た記録を並べます。振込の受付メールだけでは、予約中なのか実行済みなのか分からないことがあるため、銀行の取引明細で状態を確かめます。

  • 請求書の番号、請求日、対象月、請求金額
  • 二つの支払いの実行日、金額、振込先、振込名義
  • 振込予約や口座振替など、ほかに残っている支払予定

同額の出金が二つあっても、別の月の請求や別契約への支払いかもしれません。請求番号がなければ、商品名や作業期間まで確認します。請求書が再送されている場合は、元の書類と同じ内容かも見てください。

まだ片方が予約中なら、銀行画面で取消可能かを調べます。すでに両方とも出金されている場合は、取引先に着金を確認してもらう段階へ進みます。

2. 返金依頼には、相手が探せる情報を添える

二重払いの可能性が高ければ、当日中を目安に請求元の経理担当へ連絡します。連絡先が営業担当者しか分からない場合は、入金を確認する担当者へ取り次いでもらいます。

「二度払ったようです」だけでは、相手も探すところから始めます。請求書を添え、メール本文に請求番号と二つの振込日・金額・名義を書いてください。通帳や明細の画像を送るときは、関係のない取引や残高を隠します。

依頼文は、次の順にすると用件が伝わります。

  • 対象の請求書と、本来支払う金額を示す
  • 二つの支払記録を示し、重複入金の確認を頼む
  • 重複分の返金を希望すると伝え、返金予定日を尋ねる

たとえば、「請求書番号○○について、○月○日と○月○日に同額を振り込んでいることが分かりました。重複入金をご確認のうえ、重複分の返金予定日をご連絡いただけますか」と書きます。振込名義が社名と異なる場合は、その名義も添えます。

返金の承諾だけで終わらせず、金額と予定日まで確認します。 振込手数料をどちらが負担するかによって、実際に戻る額が変わるためです。相手から手数料を差し引く提案があれば、その額と負担方法を確認して返事を残します。

返金先は原則として支払元となった会社口座を指定します。電話で話がまとまった場合も、返金額、予定日、口座情報をメールで送り、認識が合っているか確認してください。

3. 次回分に充てるなら、次の支払いも直す

毎月取引のある相手からは、「次回の請求分に充てます」と提案されることがあります。近日中に次の支払いがあり、手元資金にも余裕があれば検討できます。ただし、次の注文が未定なら、返金を依頼した方が回収時期を決めやすくなります。

判断する前に、給与や家賃、仕入れ代の支払予定を見ます。二重に出たお金が戻らなくても、次の入金まで口座残高が足りるかを確認してください。返金日が決まっていない段階で、戻る分を見込んで新たな支払いを約束するのは避けます。

次回分へ充てる場合は、口頭の約束で済ませず、対象を具体的に決めます。

  • どの請求書の支払いに充てるか
  • 充当する金額と、次回に実際に払う残額はいくらか
  • 充当しきれない残額が出たら、いつどう返すか

合意したら、自社の支払予定表と振込予約を修正します。請求書が満額で届いたとき、そのまま振り込むと払い過ぎが続いてしまいます。自動引落しなら、相手側で引落額を変更できるかも確認が必要です。

次回への充当は、合意の記録と支払予定の修正をセットにします。 経理を任せている人がいれば、メールを転送するだけでなく、次回の支払額がいくらになるかまで伝えます。

4. 返金日に口座を確認し、未回収の記録を消し込む

返金予定日をカレンダーに入れ、当日に会社口座の入金明細を確認します。「振り込みました」という連絡を受けても、着金額と名義が合っているかを見るまでは、対応済みにしません。

管理用の表は簡単なもので十分です。請求番号、取引先、重複額、返金予定日、実際の入金日、未回収額を一行にまとめます。一部だけ戻った場合は残額を残し、手数料控除があれば合意した内容と照合してください。

  • 予定額が入っていれば、入金日と金額を記録する
  • 金額が違っていれば、合意内容と差額の理由を確認する
  • 入金がなければ、翌営業日に処理状況と新しい予定日を尋ねる

税理士には、元の請求書、二つの出金記録、返金のやり取り、返金の入金明細をまとめて渡します。「二重払いの返金です」と一言添えると、通常の売上入金との取り違えを防ぎやすくなります。返金前に月末や決算を迎える場合の帳簿処理は、税理士に確認してください。

回収後は、今回重複した理由を一つ直します。メール添付と紙の請求書を別々に処理したなら、支払予定を一つの表に集約します。複数人が振り込めるなら、担当者を決め、実行直後に支払日を記録する流れに変えます。一人会社でも、予約済みと支払済みを分けて記録すると、二重払いをしてしまうミスを減らせます。

5. 今日やること

まず疑わしい支払いを一件選び、二重払いかどうかを確認してください。重複が分かったら、連絡と確認日の設定まで今日のうちに進めます。

  • 請求書と出金明細を並べ、対象月・金額・振込先を照合する
  • 取引先へ支払記録を送り、返金額・手数料負担・予定日を確認する
  • 返金確認日をカレンダーに入れ、重複分を未回収として記録する

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