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資金繰りと融資・約6分

融資の保証料、契約前にいくら見込む?

公開・あさひ国際会計株式会社

先に結論

保証付き融資では、利息とは別に保証料がかかります。契約前に支払方法と諸費用を確認し、実際に使える金額を計算しましょう。

1. 借入額だけで仕入れや設備の予算を決めない

融資を申し込むときは、希望する借入額と一緒に、保証料を払ったあとに使える金額を確認します。借入額をそのまま仕入れや設備の支払いに充てるつもりでいると、契約直前に資金が足りないと分かることがあります。

創業直後に銀行や信用金庫へ相談すると、信用保証協会の保証を付ける融資を提案される場合があります。会社が返済できなくなったとき、協会が金融機関に立て替えて返済する仕組みです。その保証を利用するために払うのが、信用保証料です。立て替えが行われても、会社の返済義務がなくなるわけではありません。

金融機関へ払う利息と、保証を利用するための費用は別に考えます。相談先や融資商品によって保証の有無が異なるため、最初の面談で次を聞いておきましょう。

  • 今回提案されている融資に、信用保証協会の保証が付くか
  • 保証料の概算はいくらで、いつ金額が決まるか
  • 保証料以外に、契約時に払う費用があるか

まだ税理士が決まっていなくても、この確認は金融機関と進められます。設備の発注日や仕入れの支払日が決まっているなら、相談時に伝えてください。

2. 「年何%」を聞くだけでは総額は分からない

保証料は、借入額に料率を一度掛ければ求まるとは限りません。保証金額、保証期間、返済方法、利用する制度などによって計算が変わります。毎月返す契約と、期限にまとめて返す契約では、見積もりの条件も違います。

担当者から料率の説明を受けたら、「今回の希望条件なら、総額でいくらになりますか」と続けて聞きます。資金計画に入れるのは、料率だけでなく支払う円の金額です。 初回相談では概算でも構いませんが、何を前提にした数字なのかを残しましょう。

見積もりを依頼するときは、次の条件を一緒に渡します。

  • 希望する借入額と資金の使い道
  • 希望する借入期間と返済方法
  • 元金の返済を待ってもらう期間を希望するか
  • 借入を希望する日と、資金を使う予定日

金額や期間を変えて再提案されたら、保証料も取り直します。最初の見積もりを資金繰り表に残したまま契約へ進むと、実際の支出とずれます。

自治体の制度融資では、保証料の補助が設けられている場合もあります。ただし、対象要件や申請方法、支援の受け方は制度ごとに異なります。「補助があるらしい」という段階では差し引かず、会社がいったん負担する金額と、補助を受ける時期を確認してください。

3. 一括払いか分割払いかで、手元資金が変わる

保証料の総額が分かったら、次は支払方法です。一括で払う場合でも、融資金から差し引かれるのか、入金とは別に口座から支払うのかで、通帳に見える動きが変わります。

たとえば、融資金が全額入金されても、同じ日に保証料が引き落とされる予定なら、その分を仕入れに回すことは避けます。入金通知だけを見て発注せず、当日の出金まで含めた残高を確かめましょう。

条件によっては分割払いを利用できる場合もあります。初回負担が小さくても、後日の支払いは残ります。利用できるかどうかに加え、一括払いとの総額の違いも確認します。

  • 初回の保証料は、いつ、どの口座から払うか
  • 分割払いを選べるか、その場合の総額はいくらか
  • 分割した残りの保証料は、いつ、いくら払うか

元金の返済開始が先でも、利息や保証料の支払いまで先になるとは限りません。返済を待ってもらう期間中の支出も、担当者に確認して予定表へ入れます。

4. 契約前に「着金額」と「使える額」を分ける

契約条件が固まったら、金融機関に融資当日の入出金の内訳を出してもらいます。「融資実行額」「差し引かれる費用」「実際の振込額」が分かる資料やメールがあれば、手元の計算と照合できます。

計算は二段階にすると整理しやすくなります。まず、借入額から入金時に差し引かれる保証料や手数料などを引き、実際の着金額を求めます。次に、着金額から別途支払う保証料や契約費用を引きます。これが、今回の借入から事業の支払いに回せる額です。

同じ保証料を、入金時と別払いで二重に引かないようにします。 見積書の費用ごとに、支払方法を書き添えると確認しやすくなります。

  • 入金時に差し引かれる費用
  • 融資の前後に別途支払う費用
  • 後日支払う費用

そのうえで、仕入れや設備の支払額と比べます。支払い後に家賃や外注費などを払う余裕も残るか、既存の預金残高と合わせて見てください。

不足が分かったら、発注前に購入時期や数量を見直し、借入条件の相談が必要か判断します。借入額の変更を希望しても、希望どおりになるかは金融機関などの審査で決まります。追加資金を前提に契約を先へ進めないようにしましょう。

5. 支払った資料は、返済予定表と一緒に残す

融資を受けたあとは、通帳の入金額と借入額が違っていても、差額を説明できるようにしておきます。会計入力を税理士に任せている会社も、通帳の明細だけでは、差し引かれた費用の中身が伝わらないことがあります。

保証料を支払った月には、次の資料をまとめて渡しましょう。

  • 借入額と返済条件が分かる契約書や返済予定表
  • 保証料の金額と対象期間が分かる書類
  • 入金時の控除と別払いの内訳が分かる明細

保証料は、支払った全額をその月の経費にするとは限りません。保証期間などに応じた会計・税務処理があるため、税理士に確認してください。資金繰り表には実際の支払時期で記録し、帳簿の経費計上とは分けて管理します。

将来、繰上返済を考える際には、保証料の一部が戻るかも確認します。返戻の有無や金額は条件によるため、戻る予定のお金を先に使う計画には入れません。

6. 今日やること

融資相談中なら、担当者へ確認事項を一通のメールで送ります。回答を受けたら、発注や支払いの予定と照合してください。

  • 保証料の概算総額、支払方法、支払日を金融機関に聞く
  • 借入額から諸費用を引き、着金額と事業に使える額を書き出す
  • 使える額で予定の支払いを賄えるか、資金繰り表で確認する

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