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資金繰りと融資・約6分

融資面談の当日、何を聞かれどう答える?

公開・あさひ国際会計株式会社

先に結論

融資面談では、事業の中身、資金の使い道、返済の見通しを自分の言葉で説明します。答えに詰まったときの対応まで準備しましょう。

1. 当日は、提出した計画書と同じ数字で話す

融資面談には、提出した計画書の控えを持ち込み、数字の根拠を見ながら答えられるようにしておきます。暗記した説明を一気に話すより、聞かれたことに答え、必要な資料を開くほうが話を進めやすくなります。

日本政策金融公庫などの面談で聞かれる内容は、事業や申込状況によって変わります。全員共通の質問が決まっているわけではありませんが、準備の軸は「どんな事業か」「何にお金が要るか」「どう返すか」です。

前日には提出済みの資料を読み直します。申込後に受注や支出の予定が変わったなら、元の計画との差を書いたメモも用意してください。更新した数字だけを話すと、担当者には計画書との食い違いに見えてしまいます。

  • 提出した計画書と申込内容の控えをそろえます。
  • 売上や費用の根拠になる資料に目印をつけます。
  • 申込後に変わった事実を、変更日とともに書き出します。

税理士などに作成を手伝ってもらった場合も、売上の計算と借入希望額の理由は、自分で説明できる状態にしておきましょう。

2. 「どんな事業ですか」には、お客さんから答える

事業の説明は、誰の、どんな困りごとに、何を売って応えるかから始めます。創業への思いも話してよいのですが、それだけでは、代金を払うお客さんの姿が伝わりません。

たとえば制作会社なら、「地域の小売店向けに、商品の撮影とネットショップの商品ページ制作を請け負います。前職で担当した仕事をもとに営業し、今は初回の受注先を増やしています」と話します。そこから経験、集客方法、現在の商談状況へ進めれば、事業を始められる理由と現状がつながります。

登記から数週間で受注が少ないなら、少ないまま説明します。問い合わせが来た段階と、契約が決まった段階は分けてください。「知人が応援してくれている」を「注文の見込みがある」に置き換えると、売上の話で説明が苦しくなります。

  • 主なお客さんと提供する商品・サービスを説明します。
  • 事業に生かせる職歴や担当経験を伝えます。
  • 受注済み、見積提出済み、相談段階を分けて示します。

創業から数か月たっている会社なら、計画時に想定したお客さんと実際の受注先の違いも話します。想定が外れた部分を隠すより、何を変えて営業しているかまで伝えましょう。

3. 「借りたお金は何に使いますか」には、支払先と時期を添える

「会社のお金に余裕を持たせたい」だけでは、希望額をどう決めたのかが伝わりにくくなります。購入するものや借入でまかなう支出を挙げ、いつ支払いが生じるかまで説明してください。

設備なら見積書を用意し、仕入れや外注費なら発注予定や支払条件を確認します。家賃など日々の支払いに使う場合は、売上が入金されるまでの期間に、どの支出が先行するのかを整理します。

返答は「機材の購入と、受注から入金までに先払いする外注費に使います。機材は見積書、外注費は案件ごとの支払予定をもとに計算しました」のように組み立てます。続けて、自己資金で払う分と借入でまかないたい分を示します。

  • 支出の内容と支払先を一覧にします。
  • 支払予定日と金額の根拠を添えます。
  • 自己資金、借入希望額、ほかの調達予定を分けます。

すでに支払った費用や、申込後に用途が変わったものは、その経緯を伝えて対象になるか担当者に確認します。希望額に合わせて後から支出を足すと、何のための借入なのか説明しづらくなります。

自己資金について聞かれたら、給与からの貯蓄など準備の経緯を、通帳の入出金履歴とともに説明します。借入金は負債であり、自己資金には含めません。直前に借りて入金したお金を自己資金に見せる、いわゆる「見せ金」は厳しく確認され、虚偽申告として融資を断られる原因になります。返済予定を説明しても自己資金にはならないため、借入として区別して申告します。

4. 「売上が足りないとき、どう返しますか」まで考える

売上予測は、受注済みの売上と、これから獲得する売上を分けるところから説明します。「市場が伸びているから売れます」だけでは、自社の売上につながる道筋が見えません。

サービス業なら単価と受注件数、店舗なら客数と客単価など、計画書に使った計算を言葉にします。一人社長の場合は、その件数を自分の作業時間で処理できるかも確認しておきましょう。外注が必要なら、その費用を差し引いて考えます。

返済の説明では、売上から仕入れや経費を引くだけで終わらせません。入金より先に払う費用、役員報酬、税金・社会保険料、既存の借入返済を資金の予定に入れます。税金の見込みが分からない部分は税理士に確認し、面談では確認中だと伝えます。

「受注済みの案件を土台に、商談中の案件は契約前として別に計算しています。入金が遅れた場合は、未発注の設備購入を後ろにずらす予定です」と説明できれば、予測と対応策が結びつきます。

  • 売上の計算に使った単価と件数を示します。
  • 毎月の支払いと入金の時期を確認します。
  • 売上不足や入金遅れのときに見直せる支出を挙げます。

支出を減らしても返済資金が足りない計画なら、面談用の言い方で埋めようとせず、希望額や投資の順番を見直して相談します。融資の可否や条件は金融機関が判断します。

5. 分からない数字は、その場で作らない

質問に詰まったら、どこまで把握しているかを伝えます。「その費用は計画に入っていますが、内訳を今ここでは確認できません。見積書を確認して回答します」と答えれば、次に何を調べるかが明らかになります。

一方で「全部、税理士に任せています」では、社長自身の判断が伝わりません。税務処理の確認は専門家に頼りつつ、価格、受注方法、購入理由は自分の言葉で説明します。

面談の終わりには、追加で必要なものを確認してください。融資が実行される前提で仕入れや契約を進めると、予定がずれたときに支払いだけが残る場合があります。

  • 追加資料の内容と提出方法を確認します。
  • 回答を持ち帰る質問と提出期限を確認します。
  • 今後の連絡予定と担当窓口を控えておきます。

帰社後は、質問された内容と回答待ちの項目をメモに残し、確認先への連絡を済ませましょう。

6. 今日やること

提出した計画書を開き、次の準備を進めてください。説明できない箇所が見つかったら、そこから資料を確認します。

  • 「事業の中身」「資金の使い道」「返済の見通し」を、自分の言葉で短く書きます。
  • 売上予測と借入希望額について、根拠資料のどこを見るか印をつけます。
  • 分からない数字を一覧にし、税理士や取引先など確認する相手を決めます。

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