本文へ進む
創業GO!
ログイン

届出と保険・約6分

会社の車を売るとき、税理士に渡す書類

公開・あさひ国際会計株式会社

先に結論

車の売却は、入金明細だけでは税理士が処理しきれません。契約前からそろえる書類と、引き渡し・入金後に追加する資料を整理します。

1. 売ると決めたら、購入時の書類を探す

会社の車を売るときは、買ったとき・売ったとき・お金が動いたときの書類をひと組にして税理士へ渡します。売却代金の入金明細だけでは、どの車を手放し、いくらの損益が出たのか判断する材料が足りません。

創業時に中古車を買い、数か月で使わなくなった場合も、まず購入時の注文書や請求書を探してください。車両本体のほか、付属品、税金、保険料などが記載されているため、合計金額だけの領収書より内訳のある資料が役立ちます。

査定を頼む段階で、次の資料を同じフォルダに集めます。

  • 購入時の注文書・契約書・請求書
  • 購入代金の支払いが分かる明細
  • 車検証と、電子車検証の場合は自動車検査証記録事項
  • ローンやリースを使っている場合は、その契約書と支払予定表

設立前に社長個人が買い、その後会社で使い始めた車は、会社へ移したときの書類も添えます。会社で使っているという事情だけで処理を進めず、誰の資産として帳簿に載っているかを税理士に確認しましょう。

すでに購入資料を渡しているなら、再送する前に「今回売るのはこの車です」と車名や登録番号を伝え、資料がそろっているか確認すれば足ります。

2. 契約前に、買取額の内訳をもらう

買取業者から金額を提示されたら、総額だけで判断せず、内訳のある見積書を依頼します。車両の代金に何が含まれ、何が差し引かれるのかを、契約前に読める形にするためです。

例えば、口頭で聞いた買取額と実際の振込額が違っていても、手数料やローン返済分が差し引かれていれば、その差には理由があります。後から記憶をたどるより、業者が作った精算書で説明できる状態にしておきます。

  • 車両本体の売却代金と、消費税の表示
  • リサイクル預託金相当額の扱い
  • 自動車税の還付額など、別途精算する金額の有無
  • 手続き費用など、差し引かれる金額とその名称
  • 会社への振込予定額と入金予定日

リサイクル預託金は、自動車リサイクル法に基づき、将来のリサイクルに備えるための制度的な金銭です。車両代と同じ扱いでよいかを社長が決めず、内訳をそのまま税理士に渡してください。「自動車税分を返す」と説明されたときも、業者との精算なのか、別に還付の手続きがあるのかを確認します。

税理士には、この段階で見積書と売却予定日を送ります。売却による利益や消費税の扱いを確認したいなら、契約後まで待たずに相談すると、手元に残すお金を考えやすくなります。

3. ローン返済と下取りは、差額だけで渡さない

ローンが残っている場合は、買取業者が売却代金から残債を返し、残りを会社へ振り込むことがあります。このとき、会社への振込額と車の売却額は一致しないことがあります。

税理士には、車を売った取引と、借入を返した取引の両方が分かる資料が必要です。売却前にローン会社へ精算額を確認し、買取業者にも返済の流れを書面で示してもらいます。

  • ローン会社が出した残高や一括返済額の案内
  • 買取業者が返済する場合の精算明細
  • 返済完了後に届く確認書類や返済結果の明細

車検証の所有者が販売店やローン会社になっている場合は、売却に必要な手続きも先に確認します。リース契約なら、会社の判断で売却を進めず、契約先へ相談してください。

買い替えで下取りに出すときも、新しい車の支払額だけを渡すと、古い車をいくらで売ったのかが見えません。旧車の下取額、新しい車の購入額、諸費用が読み取れる注文書や精算書をそろえます。書面の表記が「差額一式」だけなら、担当者へ内訳を依頼しましょう。

4. 引き渡した日が分かる記録も残す

契約書に署名した日、車を渡した日、代金が入った日は、同じとは限りません。特に初めての決算が近い時期は、それぞれの日付を税理士へ伝えます。どの期に売却を計上するかは、契約内容や引き渡しの状況を踏まえて確認してもらいます。

引き渡し当日は、車と一緒に渡す書類の控えを手元に残し、業者から受領を確認できる記録をもらいます。

  • 締結済みの売買契約書
  • 引き取り日が分かる受領書やメール
  • 最終的な売却額が分かる精算書
  • 発行した請求書や領収書があれば、その控え

税理士へ渡す資料と、名義変更のために業者へ渡す書類は用途が違います。原本の提出が必要な書類は、渡す前に控えを取っておくと、後の確認で困りません。

電子メールやPDFで受け取った契約書・精算書は、紙に印刷したものだけで済ませず、元の電子データも保存します。メール本文に精算条件が書かれている場合は、そのやり取りも一緒に残してください。

5. 入金後に照合し、不足分を税理士へ送る

入金されたら、最終精算書の振込予定額と口座明細を照合します。違いがあれば、買取業者に理由を聞き、修正した明細や説明のメールを受け取ります。差額を自分で手数料と決めて帳簿へ入れるのは避けましょう。

税理士への連絡には、資料を添えるだけでなく、次の事項を短く書きます。

  • 売却した車の車名と登録番号
  • 契約日・引き渡し日・入金日
  • ローン返済や下取りの有無
  • まだ届いていない資料と、届く予定日

入金額をそのまま売却益と思わないことも必要です。売ったときの損益には、車の購入額のうち帳簿に残っている金額などが関わります。初年度でまだ決算を迎えていない会社も、税理士に売却時点の処理を確認してもらいます。

資料が一部そろわなくても、売った事実の連絡まで遅らせる必要はありません。「精算書は受領済み、返済完了の書類は後送」と伝えれば、未確認の部分を共有したまま進められます。

6. 今日やること

まず購入時の資料を開き、次に買取業者へ依頼する書類を決めましょう。税理士が未定なら、相談先が決まったときに渡せるよう、同じフォルダへ保存しておきます。

  • 購入時の請求書、車検証、ローン契約書の所在を確認します。
  • 買取業者に、代金と控除額の内訳が分かる見積書を依頼します。
  • 税理士へ売却予定日を伝え、契約前に見てもらう資料を送ります。

次の一歩

事前登録すると開始時に案内が届き、資料56本が開けます。