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届出と保険・約8

登記後に忘れやすい届出と変更

公開・あさひ国際会計株式会社

先に結論

税務署・都道府県・市区町村への届出、本店移転や役員・決算期の変更を、設立直後と変更時の順で整理します。

1. 設立登記のあと、届出は三方向

法務局で会社設立の登記が終わると、法人として登記簿上は存在します。税務・行政の届出は別に進める必要があります。行き先は大きく税務署・都道府県・市区町村です。創業1年目はこの初回届出の漏れと、その後の「変更の届出」忘れが起きやすいです。

初回の目安の順です。

  • 登記完了後、履歴事項全部証明書と会社実印・印鑑証明書を必要部数そろえる
  • 税務署へ法人設立届出書などを提出する
  • 都道府県税事務所・市区町村へ法人設立届出書を提出する(名称は自治体で差あり)
  • 青色申告の承認申請、給与支払事務所の開設届出、源泉の納期の特例など、使う制度の届出を続ける

提出期限の一般的な目安として、法人設立届出書は設立の日以後2か月以内、青色申告の承認申請は設立の日以後3か月以内(または最初の事業年度終了日の前日のうち早い方)などがあります(国税庁)。自治体側の期限は自治体の案内を確認してください。税理士が決まった場合は、届出の代理と控えの保管を依頼すると後が楽です。

2. 税務署まわりで併せて検討する届出

法人設立届出書に加え、実務で同時に検討することが多い届出です。

  • 青色申告の承認申請書(欠損金の繰越しなど、青色の特典を使う場合)
  • 給与支払事務所等の開設届出書(役員報酬や給与を支払う場合)
  • 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書(常時10人未満など要件を満たす場合)
  • 消費税の届出(課税選択、インボイスなど。免税の原則や登録の要否は別判断)
  • 棚卸資産の評価方法・減価償却資産の償却方法の届出(任意だが、有利選択の検討時)

「設立届だけ出して安心」となりがちですが、役員報酬を出し始めるなら給与支払事務所と源泉の枠組みまでがセットです。提出はe-Taxや窓口、郵送など手段が選べます。控え(受付印や電子の受信通知)は、融資や口座、後の変更手続で使うことがあるので、紙またはPDFで保管します。記載内容(事業年度、納税地、代表者住所)が登記と食い違わないか、提出前に照合してください。

3. 都道府県・市区町村への届出

法人住民税・事業税の関係で、都道府県と市区町村(東京23区は扱いが異なる場合があります)へ設立の届出を行います。税務署用と様式が違うため、使い回しせず、各自治体の最新様式を使います。

進め方の例です。

  • 本店所在地の都道府県と市区町村の一覧を開き、提出先と必要部数を確認する
  • 登記事項証明書の添付の要否、コピー可かどうかを案内で確認する
  • 設立時の資本金や事業目的、事業年度を登記どおりに書く
  • 事業所が複数ある場合や、貸し会議室のみの場合など、事業所の定義が曖昧なときは自治体または税理士に確認する

均等割など、赤字でもかかる税金の有無は、別途「赤字でも払う税金」の理解とセットでカレンダーに載せます。届出先の受付時間や郵送先を誤りやすいので、自治体名で検索した公式の案内だけを頼りにします(URLはここでは示しません)。

4. 本店移転・役員変更・決算期変更のとき

登記事項が変わったら、法務局の変更登記と、税務・自治体への変更届の両方が必要になることが多いです。登記だけ済ませて税務署が旧住所のまま、という状態が創業1年目でよくあります。

主な変更と手続の目安です。

  • 本店移転:法務局で本店移転の登記(管轄が変わる場合は移転元・移転先の手続)。その後、税務署・都道府県・市区町村へ異動届出。銀行・インボイス・各種契約の住所も更新
  • 代表取締役の住所変更・役員の就任・退任:登記の期限の目安は原則として変更後2週間以内。税務署等へも代表者や役員事項の変更を届出
  • 事業年度(決算期)の変更:定款変更と登記(必要な場合)、税務署・自治体へ届出。変更後の最初の事業年度の長さや、法人税・地方税の申告期限の取り方が変わるため税理士に確認
  • 商号変更・目的変更:登記後、銀行・許認可・請求書周りの名義も直す

登記には登録免許税がかかり、書類の署名や印鑑の扱いも決まっています。司法書士に依頼するか自社でやるかは、内容の複雑さで判断します。税務の異動届出は、異動後遅滞なく、という案内が多いです。期限の数え方は税理士に確認してください。

5. 届出漏れを防ぐ保管と年1回の点検

忘れ防止には、次のセットを一箇所にまとめる方法が有効です。

  • 設立時の全届出の控え(受付日が分かるもの)
  • 履歴事項全部証明書の最新版(変更のたびに取り直す)
  • 定款の現行版(決算期・目的・本店が分かる)
  • 税務署・自治体・年金・ハローワークの整理番号一覧

年1回、決算の2か月前に「登記内容と届出先の住所・代表者・決算月が一致しているか」を点検すると、申告書の見出しや納税通知の届かないトラブルを減らせます。引越しや結婚で代表者の住民票住所が変わったときも、会社側の登記が必要かを確認してください。

6. 今日やること

  • 設立時に出した届出の控えをフォルダに集め、足りない届出(青色・給与支払・納期の特例・地方税)がないか一覧化する
  • いまの履歴事項全部証明書と、税務署・自治体に届けた住所・決算月・代表者を突き合わせる
  • 本店・役員・決算期の変更予定がある場合、登記日と税務・自治体への届出日を同じ週に入れる仮スケジュールを書く

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