本文へ進む
創業GO!
ログイン

税金と消費税・約6

法人の青色申告、申請はいつまで?

公開・あさひ国際会計株式会社

先に結論

法人の青色申告は、決算前では申請が間に合わない場合があります。設立直後の期限と、赤字を翌期以降に生かす仕組みを確認します。

1. 青色申告は、会社を作っただけでは始まりません

法人の青色申告は、一定の帳簿を備え、税務署長の承認を受けて行う申告です。会社を登記したり、税理士と契約したりしただけで、自動的に青色申告になるわけではありません。所定の承認申請書を提出する必要があります。

創業直後は、口座開設や営業準備を優先しがちです。ただ、この申請は最初の決算より前に期限が来る場合があります。税理士が未定でも、設立日と決算日を確認し、申請期限を先に調べてください。

  • 青色申告を始めたい事業年度を確認します。
  • 承認申請書をすでに提出しているか確認します。
  • 提出済みなら、申請書の控えと受付結果を探します。

個人事業で聞く青色申告特別控除と、法人の青色申告は別の制度です。法人では、個人事業と同じ定額の所得控除を受けるという理解ではなく、欠損金の繰越控除などの取扱いを確認します。

2. 初年度の申請期限は、二つの日付を比べます

新しく設立した法人が第1期から青色申告を行う場合、原則として、設立の日以後3か月を経過した日と、第1期の事業年度終了の日のうち、早い方の日の前日までに申請します(国税庁)。

「設立から3か月以内」とだけ覚えると、第1期が短い会社では間違えるおそれがあります。設立から3か月を待たずに決算日が来る場合は、その決算日の前日が基準になります。最終的な期限は、休日の扱いも含めて税理士または税務署に確認してください。

手元に定款などを置き、次の順番で日付を整理します。

  • 設立日を確認します。
  • 第1期の事業年度終了日を確認します。
  • 設立日から3か月を経過する日と比べ、早い方の前日を確認します。

第2期以降から青色申告を始める通常の申請期限は、適用を受けたい事業年度開始の日の前日までです(国税庁)。第1期の期限を過ぎた場合は、初年度にさかのぼれると考えず、初年度の申告方法と翌期の申請を税理士に相談します。

申請書を提出することと、期限内に適切な申告を続けることは別です。まず申請を済ませ、その後の記帳体制も整えましょう。

3. 提出したら、控えと受付結果を残します

申請先は、原則として納税地を所轄する税務署です。e-Taxまたは書面で提出する方法があります。税理士に依頼する場合も、契約しただけで提出済みと判断せず、提出日と対象事業年度を確認します。

自分で申請するときは、国税庁の様式と記載要領に沿って、法人情報や帳簿の状況などを記入します。分からない欄を推測で埋めず、税務署や税理士に確認してください。

  • 提出担当と提出予定日を決めます。
  • 申請書に記載した対象事業年度を確認します。
  • 提出したデータや書面の控え、受付結果などを保管します。

電子申請なら、送信の受付結果を保存します。書面なら、提出内容の控えと提出したことを確認する資料を残します。社内の保存先を一つに決めると、税理士を変更した際にも経緯を引き継ぎやすくなります。

控えが見つからない場合は、まず依頼先へ確認します。設立届出書の控えがあることだけでは、青色申告の承認申請まで提出済みとは判断できません。

4. 主な特典は、初年度の赤字を翌期以降に使えることです

創業初年度は、開業準備や営業に費用がかかり、赤字になることがあります。青色申告では、要件を満たす税務上の欠損金を、翌期以降の所得から差し引く繰越控除が使えます。現在設立する法人の欠損金は、原則として10年間の繰越しが可能です(国税庁)。

例えば、第1期に税務上の欠損金が生じ、第2期に所得が出た場合、第1期の欠損金を使って第2期の課税所得を減らす仕組みです。ただし、赤字になった分の現金が、そのまま会社に入る制度ではありません。

  • 会計上の赤字と税務上の欠損金は、一致しない場合があります。
  • 控除できる金額は、法人の規模や資本関係などで異なります。
  • 将来の所得がなければ、その時点で繰越控除による効果は生じません。

中小法人等は、原則として所得金額まで控除できる取扱いがありますが、大法人の子会社などには例外があります(国税庁)。自社の適用条件は税理士に確認してください。

一定の法人には、欠損金を前の事業年度に繰り戻し、前期に納めた法人税の還付を請求する制度もあります(国税庁)。通常の新設法人の第1期は、繰り戻す前期がないため、初年度の赤字ですぐ還付されるものではありません。翌期以降に赤字になった際は、適用対象か、繰越しとの選択をどうするか相談します。

5. 特典を使うには、毎年の記帳と申告を続けます

青色申告の申請だけで、欠損金の繰越控除が完結するわけではありません。欠損金が生じた事業年度の青色申告や、その後の継続した確定申告などが要件になります(国税庁)。

「赤字で税金が少ないから」「売上がまだないから」と申告を止めないようにしてください。帳簿や関係書類の保存も必要です。欠損金が生じた年度は保存期間が長くなる場合があるため、適用される期間を税理士に確認します。

  • 請求書、領収書、口座明細を毎月整理します。
  • 決算時に、欠損金の発生額と残高を確認します。
  • 翌期へ引き継ぐ額と、使える期限を記録します。

決算の説明を受ける際は、「今期はいくら赤字か」だけでなく、「税務上、翌期に持ち越す欠損金はいくらか」まで聞きましょう。将来利益が出たときの納税見込みに役立ちます。

青色申告は、最初の申請と毎年の管理がつながっている制度です。創業時は期限内の申請を優先し、その後は税理士と資料提出・申告・保存の役割を決めて運用します。

6. 今日やること

税理士が決まっていない場合も、まず期限と提出状況を確認します。

  • 設立日と第1期の決算日を調べ、青色申告の申請期限を確認します。
  • 提出済みかを確認し、未提出なら税理士または税務署へ申請方法を相談します。
  • 申請書の控えと受付結果の保存先を決め、毎月の記帳・資料整理の日を設定します。

次の一歩

事前登録すると開始時に案内が届き、資料56本が開けます。