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税金と消費税・約6分

出したインボイスに誤り、どう直して送る?

公開・あさひ国際会計株式会社

先に結論

発行済みのインボイスは、誤りと入金状況を確認してから修正します。再送時の伝え方と、元の請求書・訂正版の残し方を整理します。

1. 誤りを見つけたら、入金状況まで確認する

出したインボイスに誤りがあったら、元の請求書を手元に残し、取引の内容と入金状況を確認してから訂正版を送ります。慌てて金額だけ書き換えると、取引先が二重に支払ったり、自社の帳簿に売上を二度登録したりするおそれがあります。

最初に、何を根拠に直すのかをそろえます。見積書だけで判断せず、注文後の変更メールや納品記録まで見てください。追加作業を受けたのに請求から漏れたのか、合意していない料金を載せたのかで、その後の対応が変わります。

  • 宛名・登録番号・取引日など、記載情報に間違いがないか
  • 商品名・作業内容・数量・単価が、合意した内容と合っているか
  • 税率ごとの金額と消費税額に、計算や設定の誤りがないか
  • 取引先が支払処理を済ませたか、すでに入金されているか

請求額に影響する誤りなら、確認できた時点で相手に連絡します。「請求内容を確認中です。未処理であれば、お支払いをいったんお待ちください」と伝え、訂正版を送る予定日も添えます。すでに振込手配済みなら、取り消せると決めつけず、経理担当者と対応を相談します。

2. 最初からの間違いと、後からの値引きを分ける

発行時の誤りを直すのか、発行後に取引条件が変わったのかを分けて考えます。請求額が減る場合でも、同じ処理になるとは限りません。

たとえば、合意した数量と違う数量で請求した場合は、元の記載の誤りです。一方、正しく請求した後で返品を受けたり、値引きに合意したりした場合は、売上に対する返金や減額として扱う可能性があります。

後からの返品・値引きでは、減額した取引と税額を伝える「適格返還請求書」が必要になる場合があります。返品・値引き等に係る税込価額が1万円未満の場合は、適格返還請求書の交付義務が免除されます。元の請求書の日付や金額を上書きする前に、どの処理に当たるかを整理してください。

  • 元の合意と記載が違う場合は、修正したインボイスを用意する
  • 発行後に返品・値引きが決まった場合は、減額理由と合意日を整理する
  • 合意した内容が不明な場合は、取引先と確認してから請求額を決める

登録番号だけの誤りでも放置しません。相手が消費税を計算する際の資料になるためです。自社の番号は登録通知書などと照合します。未登録の期間の取引について番号を付ければよいとは限らないので、登録日が関係する場合は税理士に相談します。

3. 訂正版には、どの請求を直したかを残す

交付したインボイスの記載事項に誤りがあった場合、発行側には修正したインボイスを交付する義務があります。直し方には、必要事項をすべて記載し直す方法と、元の書類との関連を明らかにして修正事項を示す方法があります(国税庁)。

創業直後で請求件数が少ないうちは、全項目を載せた訂正版に統一すると管理しやすくなります。相手が複数の書類を突き合わせずに確認でき、自分も送付前に全体を点検できます。

請求ソフトを使っているなら、修正・再発行の機能を先に確認します。新規の請求書として作ると、売上や未回収額が二重に登録されることがあるためです。発行済みデータがどう残るかも見ておきます。

  • 元の請求書番号と発行日を記載する
  • 「訂正版」と表示し、訂正版の発行日を記載する
  • 「数量を訂正」「登録番号を訂正」など、変更箇所を示す
  • 宛名・登録番号・取引内容・税率別の金額と税額を見直す

請求書番号の付け方は、ソフトの仕様に合わせて構いません。元の番号に枝番を付ける場合も、別の番号を付ける場合も、元の請求書と訂正版をたどれる状態にします。修正日と実際の取引日は別なので、取引日まで再送日に変えないようにしてください。

送る前にはPDFを開き、画面上の入力内容が反映されているか確認します。合計額だけでなく、税率の設定や端数処理も点検し、判断に迷う計算は税理士に確認します。

4. 再送メールでは、支払額と支払期日を明記する

訂正版を添付するだけでは、相手は元の請求書との違いを判断できません。元の送付メールに返信する形などで経緯をつなぎ、修正理由と支払いへの影響を本文に書きます。

未入金なら、「先にお送りした請求書は今回の訂正版へ差し替えをお願いします」と伝えます。支払期日が近いときは、自社の修正で相手の処理が遅れる可能性も考え、期日を相談してください。

  • 差し替える請求書の番号と、誤っていた項目
  • 修正前と修正後の請求額
  • 今回支払ってほしい額と、確認した支払期日
  • 元の請求書と重複して支払う必要がないこと

登録番号だけを直したなら、「請求額・振込先・支払期日に変更はありません」と添えると、相手が処理しやすくなります。

すでに入金されている場合は、請求額と受領額の差を計算します。多く受け取った分は返金方法を相談し、不足があるなら理由と追加で支払ってほしい額を説明します。次回の請求と差し引く方法は、相手の了承を得てからにします。

訂正版に総額を載せる場合でも、メールには入金済み額と残額を分けて書いてください。「訂正版の合計額をもう一度払う」と受け取られない伝え方が必要です。

5. 控えと送付記録をそろえたら、帳簿も確認する

再送が終わったら、元の請求書、訂正版、修正理由が分かるメールをまとめて残します。メールなどで受け渡した請求書データは、電子取引の保存ルールに沿った保存が必要です。印刷した紙だけで終わらせず、保存方法や期間も確認します。

自社の経理では、請求ソフトの修正が会計ソフトへ反映されたかを見ます。税理士に元の請求書を渡していた場合は、訂正版だけを追加送付せず、どの書類を差し替えるか伝えてください。

  • 元の請求書には、修正済みと分かる記録を付ける
  • 訂正版と送付メールを、取引先・取引月から探せる場所に保存する
  • 売上・未回収額・入金額に、重複や差額が残っていないか確認する

決算や消費税申告を終えた期間の誤りなら、帳簿を直す前に税理士へ連絡します。申告への影響は、修正内容を示して確認してください。

今日やること

  • 注文・納品記録と照合した誤りと、入金状況を書き出す
  • 元の請求書との対応が分かる訂正版を、支払額を明記して送る
  • 元の控え・訂正版・送付記録を、経理の修正担当者へ渡す

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