本文へ進む
創業GO!
ログイン

届出と保険・約6分

初めてマイナンバーを預かるときの手順

公開・あさひ国際会計株式会社

先に結論

従業員のマイナンバーは、集める前に使い道と管理方法を決めます。利用目的の案内から本人確認、保管と廃棄までの順番を整理します。

1. 集める前に、使う書類と担当者を決める

マイナンバーは、使う手続きと保管場所を決めてから提出を依頼します。最初の従業員を迎えるときも、「入社書類と一緒に送ってください」と頼む前に、誰が受け取り、どこへしまうかを整えましょう。

会社が番号を扱う場面には、給与の源泉徴収票の作成や、健康保険・厚生年金保険、雇用保険の届出などがあります。ただし、書類によって番号の記載が省略される場合もあります。給与関係は税理士、社会保険関係は社会保険労務士や提出先に、今回必要な手続きを確認します。

  • 番号を使う書類と、その提出先を確認する
  • 受け取り・本人確認・入力を行う担当者を決める
  • 保管場所と、閲覧を認める人を決める

一人で管理するなら、担当者欄に社長の名前を書けば始められます。社員が増えても、経理に関わる全員へ閲覧権限を広げる必要はありません。「誰でも見られる状態で集めない」ことを、最初のルールにします。

外注先については、個人への支払いだからと一律に番号を求めないようにします。支払調書の作成などで必要か、先に税理士へ確認してください。

2. 提出依頼には、利用目的と渡し方を添える

本人へ依頼するときは、何に使うかを具体的に伝えます。「会社の事務に使います」だけでは、利用範囲が伝わりません。従業員から書面や入力フォームで直接取得する場合は、原則として取得前に利用目的を明示します。

案内文は、会社が実際に行う手続きに合わせて作ります。例えば「給与所得の源泉徴収票の作成、健康保険・厚生年金保険および雇用保険の届出に利用します」と書き、提出方法を続けます。使う予定のない事務まで並べないようにしましょう。

  • 利用目的と、問い合わせ先の担当者名
  • 提出してほしい日と、必要な確認書類
  • 対面、郵送、専用システムなどの提出方法

提出日は、給与や入社手続きの予定から逆算して設定します。税理士等に渡す期限も確認しておくと、受け取った後の作業が詰まりません。

普段の業務チャットへカード画像を貼ってもらう方法は避けます。参加者や端末に画像が広がり、削除したつもりでもコピーが残りやすいためです。すでに給与ソフトを使っているなら、専用の収集機能と閲覧権限を確認してから案内します。

3. 本人確認は「番号」と「持ち主」を照合する

受け取った番号が正しいか、その番号を出している人が本人かを確かめます。この二つを合わせて、マイナンバーの本人確認と呼びます。対面でマイナンバーカードを提示してもらう場合は、裏面で番号、表面で氏名や顔写真などを確認します。

カードがない人には、番号が記載された住民票の写しと運転免許証など、認められた書類の組み合わせを案内します。「個人番号通知書」は番号確認の書類として使えません。通知カードも、氏名・住所等が住民票の記載と一致している場合に限るなど条件があります。

  • 提出された番号と、番号確認書類の記載を照合する
  • 氏名や顔写真などで、提出者が本人かを確認する
  • 確認日、確認した担当者、用いた書類の種類を記録する

本人確認をしたからといって、カードのコピーを一律に残す必要はありません。 保存するなら、その理由と保管方法を決めます。確認記録へ番号を重ねて書き写すと管理対象が増えるので、記録には確認結果を残します。

郵送やオンラインで受け取る場合、代理人から受け取る場合は、必要な確認方法が変わります。また、従業員の扶養家族についても、税と社会保険では確認を行う人が異なる場合があります。本人用の案内をそのまま流用せず、委託先や提出先に確認してください。

4. 受け取ったその日に、保管先へ移す

紙で受け取ったら、確認後に施錠できる棚へしまいます。採用書類のファイルに挟んだまま、誰でも開ける棚へ置かないようにします。電子データなら、担当者だけがアクセスできる保存先へ移し、共有フォルダの権限を点検します。

税理士や社会保険労務士に手続きを委託する場合も、会社側の管理は残ります。委託先が指定する安全な受け渡し方法を確認し、誰が収集・本人確認・保管を担当するかをすり合わせてください。

  • 紙は施錠し、鍵を扱う人を限定する
  • データは閲覧権限を絞り、担当者のアカウントで扱う
  • 委託先への送付日と、渡した書類を記録する

番号を社員番号や顧客管理の検索キーとして使うことはできません。本人の同意があっても、法令で認められた範囲を超えて利用できないためです。

提出を断られたときは、必要な理由を説明し、依頼した経過を残します。番号が届くまで他の入社手続きを放置せず、未記載の場合の対応を提出先に確認しましょう。

5. 保管を始める日に、廃棄の条件も決める

退職したらその日に全部捨てる、という扱いにはしません。退職後の手続きや、番号を記載した書類の法定保存期間を確認する必要があります。一方で、今後使う必要がなく、保存期間も過ぎた情報を漫然と残すことは避けます。

保存期間は書類ごとに異なります。「マイナンバーだから何年」と一括で決めず、税務書類は税理士に、社会保険関係は社会保険労務士等に確認します。そのうえで、年末調整後や退職手続き完了時などに保管状況を見直す予定を入れましょう。

  • 書類ごとに、保存期間と廃棄を判断する時点を記録する
  • 紙は復元しにくい方法で裁断し、データは所定の方法で削除する
  • 廃棄した日、対象書類、処理した人を記録する

ダウンロード先やバックアップに複製が残る場合もあります。専用サービスを使うなら、削除の対象や保管期間も確認しておきます。

誤送信や紛失に気づいたときの連絡先も決めてください。担当者だけで抱えず、社長へすぐ報告する運用にします。状況によっては個人情報保護委員会への報告や本人への通知が必要になるため、漏れた内容と範囲を確認して対応します。

6. 今日やること

従業員へ提出を頼む前に、社内用の取扱メモと本人向けの案内を用意します。次の作業まで済ませてから、依頼を送りましょう。

  • 税理士等に、今回番号が必要な書類と受け渡し方法を確認する
  • 利用目的、提出日、確認書類、提出方法を書いた案内を作る
  • 取扱担当者、保管場所、廃棄の確認時点を社内用メモに残す

次の一歩

事前登録すると開始時に案内が届き、資料56本が開けます。