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税金と消費税・約8

源泉所得税と年末調整の進め方

公開・あさひ国際会計株式会社

先に結論

役員報酬や外注への源泉の要否、納期の特例、年末調整と納付期限を創業1年目の順で整理します。税理士未定でも迷わない手順です。

1. 創業1年目にまず押さえる源泉の全体像

会社から役員や従業員に給与・役員報酬を払うとき、所得税を天引きして国に納める仕組みが源泉徴収です。創業直後の一人社長でも、自分への役員報酬を出し始めた時点で対象になります。外注先への報酬でも、支払内容によっては源泉が必要です。

流れは次の順です。

  • 毎月(または特例で半年ごと)に源泉所得税を計算して納付する
  • 年末に1年分を精算する年末調整を行う(対象者がいる場合)
  • 翌年1月末までに給与支払報告書などを市区町村へ提出する

金額の細かい税率表や控除の当てはめは、税理士に確認するのが安全です。ここでは「いつ・何を・どの順で」に絞ります。

2. 役員報酬・給与で源泉が必要なタイミング

設立後、株主総会や取締役の決定で役員報酬を定め、実際に払い始めた月から源泉の実務が始まります。従業員0人の一人社長でも同じです。

進め方の目安は次のとおりです。

  • 報酬額を決めたら、給与所得の源泉徴収税額表(国税庁)で月々の税額を確認する
  • 支払のたびに所得税を天引きし、帳簿上も「預り金」などとして分けておく
  • 扶養控除等申告書を役員本人から受け取り、保管する(年末調整の前提になります)

設立初月は報酬ゼロ、数か月後から支給、という会社も多いです。支給を始めた月を起点に、納付カレンダーを税理士や会計ソフトと合わせると漏れが減ります。賞与を出す場合は賞与用の税額表側で計算します。判断に迷う支給(退職金の一部、現物支給など)は税理士に確認してください。

3. 外注先への支払で源泉が要る場合

「業務委託だから源泉なし」とは限りません。個人への報酬・料金のうち、税理士・弁護士・司法書士など特定の資格者報酬、原稿料、デザイン料、講演料など、法令で定められたものは源泉徴収の対象です(国税庁)。法人への外注費は、原則として源泉不要なことが多いです。

実務の順は次が扱いやすいです。

  • 契約前に、相手が個人か法人か、業務内容が源泉対象かを確認する
  • 対象なら、支払額から所定の税率で源泉し、差引後を振り込む
  • 支払調書の作成が必要になるケースがあるため、氏名・住所・支払額を年度末まで一覧で残す

税率や「報酬に含まれる経費の扱い」は契約内容で変わることがあります。契約書の文言と請求書の品目を揃え、不明点は税理士に確認してください。消費税の扱い(税込・税抜での計算)も併せて確認すると、後からの修正が減ります。

4. 納期の特例と毎月納付、どちらを選ぶか

源泉所得税の納付は、原則は支払った月の翌月10日までです。給与支給人員が常時10人未満の会社は、申請により納期の特例を使え、半年分をまとめて納められます。

特例の納付期限の目安は次です。

  • 1〜6月分:7月10日まで
  • 7〜12月分:翌年1月20日まで

創業1年目で役員と従業員がごく少人数なら、特例を出す会社が多いです。申請書を税務署に提出し、受理後の期間から適用される点に注意します。提出タイミングや、年の途中で人数が増えたときの扱いは税理士に確認してください。特例でも、納付そのものがなくなるわけではなく、期限にまとめて払う形です。口座振替(ダイレクト納付など)を使うと期限忘れを防ぎやすくなります。

5. 年末調整と法定調書、1〜2月の届出

年末調整は、その年最後の給与支払時までに、生命保険料控除など年末にしか反映できない控除を織り込み、年間の所得税を精算する手続です。一人社長のみでも、給与所得者として扶養控除等申告書を出している場合は対象になり得ます。

創業1年目の年末〜翌春の順の目安です。

  • 11月頃:控除証明書(生命保険・地震保険など)を集め、申告書を記入する
  • 12月の給与(役員報酬)で年税額を精算し、過不足を還付または追加徴収する
  • 翌年1月31日までに、給与支払報告書を市区町村へ、法定調書合計表などを税務署へ提出する(期限は役所の案内に従う)
  • 源泉徴収票を本人に交付する

設立初年度で報酬の支給月が少ない場合でも、その年に支払った給与等があれば手続の要否を確認します。計算やソフト入力に不安があれば、年末調整だけスポットで税理士に依頼する方法もあります。

6. 納付が遅れたとき・足りないときの動き

期限後の納付には加算税や延滞税がかかることがあります。発覚したら、できるだけ早く正しい税額で納付し、税務署の案内に従います。納期の特例の届出漏れ、外注の源泉忘れは創業1年目で起きやすいポイントです。

チェックの習慣例です。

  • 毎月または特例の期ごとに「預り源泉」と納付書・引き落とし額を照合する
  • 外注支払の一覧を四半期に一度見直し、源泉対象の抜けを探す
  • 年末調整後の納付(不足分)と1月の届出期限をカレンダーに先に書く

金額の訂正方法や延滞の見込みは、状況ごとに異なるため税理士に確認してください。

7. 今日やること

  • 役員報酬(と給与)の支給有無と、源泉の納付が「毎月」か「納期の特例」かを手元の届出で確認する
  • 外注先リストを開き、個人への報酬で源泉対象になりそうな契約がないか一文ずつチェックする
  • 今年の年末調整と、翌年1月の給与支払報告書・法定調書の提出日を予定表に仮置きする

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