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経営の数字・約6

在庫は何日分?次の仕入れ前に計算しよう

公開・あさひ国際会計株式会社

先に結論

販売数と在庫数から、あと何日売れるかを計算します。入荷までの日数も踏まえ、追加発注の時期と量を決めます。

1. 仕入れる前に、あと何日売れるかを出す

追加発注は、棚の空き具合よりも「今の在庫であと何日売れるか」を見て決めます。売れる前に買い足し続けると、仕入れ代を払ったまま現金に戻らない商品が増えます。反対に、残りが少なくなってから注文すると、入荷までに品切れするかもしれません。

創業したばかりなら、まずは売上の中心になる商品から計算しましょう。色やサイズによって売れ方が違う商品は、分けて確認します。全体では十分あっても、よく売れるサイズだけ足りない場合があるためです。

手元に用意するのは、次の情報です。

  • 商品ごとの直近の販売数と、その集計期間
  • 現在庫のうち、これから販売に回せる数
  • 発注済みで、まだ届いていない数と入荷予定日
  • 注文してから販売可能になるまでの日数

毎回違う期間で比べると変化を読み取りにくくなります。初めは集計期間を固定し、同じ曜日に記録すると続けやすくなります。

2. 販売数を日割りして、在庫の日数に直す

ここからの数量と日数は、計算のための例です。直近28日間で56個売れた商品なら、1日平均の販売数は「56個÷28日=2個」です。販売に回せる在庫が30個なら、「30個÷2個=15日分」と計算します。

在庫が何日分あるかは、販売可能な在庫数÷1日平均の販売数で求めます。 残り30個という数字だけでは判断しにくくても、15日分と分かれば入荷に間に合うかを考えられます。

ここで使う在庫数には、すでに注文を受けて取り置いた商品や、不良品を含めません。販売管理ソフトが表示する数から差し引く場合は、ソフト側ですでに除かれていないかも確認してください。

  • 取り置き・出荷待ちの商品を確認する
  • 不良品や検品待ちで売れない商品を確認する
  • 記録上の数量と、実際の棚の数量を照合する

まだ販売開始から28日たっていなければ、販売開始後の日数で割ります。ただし、数日分の結果だけで大量に発注するのは控え、次の販売結果で見直しましょう。販売数がゼロならこの式では日数を出せないため、追加仕入れを保留して、売れない理由を確認します。

3. 発注するのは、入荷までの日数を残せるとき

次に仕入れ先へ、注文から到着まで何日かかるかを聞きます。到着後に検品やラベル貼りが必要なら、その作業日数も加えます。仕入れ先が「発送まで」と「到着まで」のどちらを答えているかも確かめてください。

たとえば、販売可能になるまで7日かかり、遅れや販売増に備えて3日分を余分に置くと決めた場合、残り10日分が発注の目安です。1日2個売れるなら、「2個×10日=20個」まで減った時点で注文を検討します。

この余分な3日分のように、販売や入荷のずれに備えて持つ在庫を、安全在庫と呼びます。3日がどの商品にも合うわけではありません。欠品したときの影響と、売れ残ったときの負担で調整します。

  • 納期の遅れが多い商品は、余裕を厚くする
  • 使用期限が短い商品は、少量で仕入れる方法を探す
  • 再入荷を待ってもらえる商品は、持ちすぎを避ける

発注の目安を決めたら、その水準を割っていないか確認する間隔も決めます。 この例で毎日確認するなら20個が目安になりますが、週に一度しか見ないと、気づいたときには大幅に減っている可能性があります。確認間隔が長い場合は、その間に売れる分も見込み、早めに注文するルールへ調整します。

4. 発注量は、目標の在庫から逆算する

発注時期が決まっても、注文するたびに同じ箱数を買っていると在庫が膨らみます。先に、発注時点で手元と入荷予定を合わせて何日分まで持つかを決めましょう。

先ほどの例で、毎日残数を確認し、平均すると7日分ずつ補充する運用を考えます。入荷まで7日、次の補充分7日、余裕3日を合わせ、目標を17日分と置きます。1日2個なら34個です。

販売可能な在庫が20個、発注済みの未入荷分がゼロなら、「34個−20個=14個」が今回の発注量です。未入荷分が4個あれば、さらに差し引いて10個になります。発注済みの商品を忘れて、二重に注文しないための計算です。

  • 目標とする数量を決める
  • 販売可能な現在庫と、発注済みの未入荷分を引く
  • 箱単位などの注文条件に合わせて調整する

差し引いた結果がゼロ以下なら、計算上は追加発注が不要です。ただし、未入荷分の到着が品切れ予想日より遅ければ、数量が足りていても販売が途切れます。入荷予定日も一緒に見てください。

箱単位に切り上げると持ちすぎる場合は、注文前に小口発注や分納を相談します。発注量を決めた後は、仕入代金の支払日と支払後の預金残高まで確認します。

5. 売れ方が変わった週は、平均を疑う

計算結果は、これからも同じペースで売れるという仮定です。創業1年目は販売履歴が短く、開店直後の注文や一度の大口購入に平均が引っ張られます。

毎週の確認では、在庫の日数だけでなく、販売数が増減した理由も短く残しましょう。広告を止める予定なのに、広告中の販売ペースで仕入れると余りやすくなります。逆に、品切れしていた日の販売数はゼロでも、需要がなかったとは限りません。

  • セールや大口注文による一時的な増加
  • 品切れによって販売できなかった期間
  • 季節の変化や、今後の販促予定

通常の注文と一時的な注文を分けて見れば、次の仕入れに使う販売ペースを判断しやすくなります。販売機会を逃した記録と、余った記録の両方を残し、余裕の日数や補充量を少しずつ直してください。

6. 今日やること

次の発注候補を一つ選び、注文を入れる前に計算してみましょう。

  • 直近の販売数を集計日数で割り、1日平均の販売数を出す
  • 販売可能な在庫が何日分あるか計算し、仕入れ先へ入荷までの日数を確認する
  • 発注する残数と今回の注文量を決め、未入荷分と支払後の預金残高を確認する

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