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税金と消費税・約9

経費になるもの・ならないものの基準

公開・あさひ国際会計株式会社

先に結論

交際費・自宅兼事務所・車・領収書の残し方を、創業1年目の判断順で解説します。グレーなものは税理士確認が前提です。

1. 創業1年目の「経費」は何のためか

経費(損金)に落とせる支出は、会社の事業に必要な費用です。利益が減り、法人税等の計算上も控除の対象になり得ます。一方で、私的な支出や、制度上枠が決まっているものは全額をそのまま経費にできません。

初めての決算までにやっておくとよい順です。

  • 事業用の口座・カードと私用を分ける(分けにくい場合は少なくとも帳簿上で区分)
  • 領収書・請求書・カード明細を月次でフォルダに残す
  • 交際費・按分・車など判断が分かれやすい科目だけルールを先に決める

「売上げに関係ありそう」だけでは足りず、内容・金額・日付・相手・事業とのつながりが説明できることが大切です。最終的な税務上の可否は申告時に確定するため、迷うものは税理士に確認してください。

2. 交際費はどこまで・いくらまでか

得意先への食事、お中元、慶弔など、事業上の付き合いに使う費用が交際費の中心です。中小法人では、交際費等のうち接待飲食費の一部、または定額までの損金算入に特例があります。資本金の区分などにより使える枠が異なるため、自社の資本金と期首の状況を踏まえ、税理士に確認してください。

実務上の分け方の例です。

  • 1人あたりの飲食費が一定額以下など、会議費として認められる条件を満たすものは会議費側で検討する(基準は制度と運用に依存)
  • 社員のみの慰安旅行や社内行事は、福利厚生費として認められる要件がある
  • 個人的な友人との飲食、趣味の延長は会社の経費にしない

創業1年目は「とりあえず交際費」にまとめがちです。請求書や領収書の但し書きに相手先名・人数・目的をメモし、月次で一覧にすると、決算前の仕分けが楽になります。金額が大きい接待は、事前に社内メモ(目的と期待する取引)を残すと説明しやすくなります。

3. 自宅兼事務所の家賃・光熱費の按分

一人社長で自宅の一部を事務所にしている場合、家賃・共益費・電気代などの一部を経費にできることがあります。ポイントは事業で使っている割合を合理的に示すことです。床面積比がよく使われます。

進め方の目安です。

  • 間取り図や簡易図で、仕事専用スペース(デスク周り等)の面積比を出す
  • 家賃の支払名義が個人の場合、会社が負担する rationally な額を決め、家賃補助や使用料として経理する(契約形態は税理士・契約面で確認)
  • 水道光熱費も、使用時間や面積など説明できる割合で按分する
  • 住宅ローン控除など個人の税制と重なる部分は、個人確定申告側の影響も含め税理士に確認する

按分率は一度決めたら期中で頻繁に変えず、実態が変わったとき(引っ越し、専用室の追加など)に見直します。家族の生活空間と明確に分けられない場合は、控えめな割合にして根拠を残す方が無難です。Wi-Fiや通信費も、プライベート利用との按分を同様に検討します。

4. 車・スマホ・パソコンの考え方

車を事業と私用の両方で使う場合も按分が基本です。購入は資産計上のうえ減価償却、リースやレンタカーは契約内容に応じた費用処理、となります。ガソリン・保険・自動車税・駐車場も、事業使用割合を決めて按分します。

記録の残し方の例です。

  • 走行距離のメモや、業務で使った日の簡単なログを残す
  • 通勤のみ・家族の送迎が主の日は事業割合から外す
  • スマホ・PCは、購入時に会社名義・事業専用にできると説明が簡単になる
  • 青色申告の少額減価償却資産の特例など、取得価額帯ごとの扱いがあるため、購入前に税理士に確認する

自動車の名義・ローン残債・保険の契約者が個人のままか会社かは、経費より先に整理するとトラブルが減ります。交通違反の反則金などは、会社の経費にならないものとして分けます。

5. 領収書・請求費の残し方と電子データ

経費の根拠は、領収書・請求書・納品書・カード明細・通帳です。紙は月別または科目別にファイルし、取引日・金額・支払先・内容が読み取れる状態にします。電子取引のデータ保存については、電子帳簿保存制度のルールが適用されるため、メールPDFやクラウド請求の保存方法は税理士に確認してください。

運用のコツです。

  • 受取後その週のうちに撮影またはフォルダへ入れ、月末に会計ソフトへ入力する
  • 領収書が出ない交通系ICや自動販売機は、出金伝票や利用履歴で補う
  • クレジットカードは明細と領収書の二重管理にし、私的利用分を除外する
  • 立替経費は、役員・従業員が申請書と領収書を提出してから会社が精算する

保存期間は法人関係書類として長期間の保管が求められます(会社法・税法上の保存年限)。捨てる前に年限を税理士に確認してください。金額が大きい契約は、見積・発注・検収の流れも残すと、税務調査以外の取引先トラブルにも役立ちます。

6. 経費にならないものの典型

次のような支出は、経費にならない、または制限が強いことが多いです。

  • 法人税・住民税・罰則的な税金や反則金
  • 役員への私的な贈与に相当する支出
  • 資本的支出に当たるような大きな改良費(一括経費ではなく資産)
  • 事業と無関係な趣味・家族旅行・個人の衣服(制服など業務必要性が説明できるものを除く)

迷ったときの順は、「事業に必要か → 按分や資産ではないか → 制度上の上限はないか → 証憑はあるか」です。最後に税理士へ質問リストで渡すと、決算がスムーズです。

7. 今日やること

  • 今月の支出を一覧にし、交際費・自宅関連・車・私的利用の4つに色分けする
  • 自宅兼事務所がある場合、おおよその面積比と按分率の仮案をメモする
  • 領収書と電子の請求PDFの保存場所(紙ファイルとフォルダ名)を一つに決める

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