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経営の数字・約6分

月末の現金、レジや金庫にいくらある?

公開・あさひ国際会計株式会社

先に結論

レジや金庫の現金を数え、帳簿の残高と照合します。差額が出たときに調べる順番と、翌月に持ち越さない記録の残し方をまとめます。

1. 月末は、現金を数えてから帳簿と比べる

月末の営業が終わったら、レジや金庫にある会社のお金を数え、帳簿の現金残高と比べます。売上や経費の入力が済んでいても、手元に同じ金額があるかは、数えるまで分かりません。

創業したばかりの会社では、社長がレジの売上金で備品を買ったり、急ぎの支払いを自分の財布から出したりしがちです。一つずつは覚えていても、月末には「どのお金で払ったか」が曖昧になります。

手元の現金を実際に数えて確認する作業を、現金実査と呼びます。数えた金額と、同じ時点の帳簿残高を比べるのが基本です。翌月に入ってから数えると、その間の入出金を戻して考える手間が増えます。

  • 毎日現金を扱う店は、営業終了時に数える習慣をつけます。
  • 現金払いが少ない会社は、使った日に記録し、月末にも残高を確認します。
  • 月末に数えられない場合は、実際の確認日時と月末以降の入出金を残します。

最初の月は社長自身が一連の作業を行い、現金を置く場所と記録の流れを把握しておくと、後で従業員に任せやすくなります。

2. レジ、金庫、小口の封筒を別々に数える

数え始める前に、会社の現金がどこにあるかを確認します。レジの釣銭、金庫の売上金、事務用品の購入用に取ってある封筒など、置き場所ごとに数え、その後で合計します。

この間は、現金の出し入れをいったん止めます。急な支払いが入ったら、金額と時刻を書き、その支払いを含めた残高なのかを明記してください。数えている途中で金庫へお金を移すと、二重に数えたり、数え漏らしたりする原因になります。

紙や表計算ソフトには、次の項目を用意します。

  • 確認した日時と、数えた人の名前
  • 保管場所ごとの紙幣・硬貨の枚数と金額
  • 全保管場所の合計額
  • 照合した帳簿残高と差額

紙幣と硬貨は種類ごとに並べ、枚数に額面を掛けて集計します。レジの釣銭も会社の現金に含めます。領収書、カード決済の控え、商品券などは現金と分けて置いてください。

社長個人の財布にあるお金は、会社の現金に混ぜません。個人のお金で会社の経費を払った場合も、会社の金庫から出した扱いにせず、立替分として記録を分けます。帳簿上の処理は税理士に確認します。

3. 帳簿も同じ時刻までそろっていますか?

現金を数え終えたら、照合に使う帳簿を確認します。会計ソフトに出ている数字が、当日の営業終了時まで入力されたものとは限りません。税理士に記帳を任せている場合は、どの日まで処理が済んでいるかを確かめます。

手元の記録では、「前回確認した残高+その後に受け取った現金−その後に支払った現金」で、今回の残高を計算します。前回の残高に不明点があれば、そのまま土台にせず、最後に一致した日まで戻って調べます。

特に、売上の合計と現金で受け取った金額を混同しないようにしてください。カードやQR決済の売上は、レジの中の現金を増やしません。

  • 現金売上と、カード・QR決済の売上を分けます。
  • 現金で払った経費や返金が記録されているかを見ます。
  • 銀行へ預けた現金、銀行から引き出した現金を確認します。
  • 社長の立替払いが、会社の現金払いに混ざっていないかを見ます。

レジから金庫へ移しただけなら、会社全体の現金は増減しません。保管場所ごとの記録がある場合は、レジ側の減少と金庫側の増加の両方を確認します。

4. 差額は数え直し、直近の取引から追う

金額が合わなかったら、最初に現金を数え直します。紙幣の重なり、硬貨の数え違い、別の封筒の見落としを確認し、それでも差があれば記録を調べます。

原因が分かる前に、差額を売上や経費へ足して帳尻を合わせないでください。 社長の財布から不足分を補うと、元の差額に別の入金が重なり、後から追いにくくなります。

調べる順番を決めておけば、領収書の束を何度もめくる時間を減らせます。

  • 合計の計算、金額の転記、入金と出金の取り違えを確認します。
  • 当日から前回一致した日まで、入出金の記録と証拠を照合します。
  • レジの取消・返品・返金、銀行への預入れを確認します。
  • 現金を扱った人に、未記録の支払いや保管場所の移動を聞きます。

差額と同じ金額の領収書があっても、それだけで原因と決めないようにします。個人のカードで払った領収書かもしれません。日付、支払方法、実際に現金を出した人まで確かめます。

複数の間違いが重なり、差額だけ小さくなる場合もあります。金額の大きさで調査を終えず、記録と証拠がつながったかで判断してください。

5. 分からない差額も、調べた跡を残す

原因が見つかったら、元の記録の誤りを直します。会計ソフトへ入力済みなら、訂正理由と根拠の領収書などを残してください。税理士が同じ取引を処理している場合は、先に連絡して二重修正を避けます。

調べても分からなければ、差額を消さずに記録します。帳簿残高、数えた残高、差額、確認した範囲をまとめて税理士へ渡し、一時的に使う科目や決算までの処理を確認します。「現金過不足」という科目で管理する場合もありますが、処理を自己判断で固定しないようにします。

  • 原因が分かったものは、訂正日と訂正内容を残します。
  • 未解決のものは、調べた内容と次に確認する人を残します。
  • 翌月は、前月の差額が解決したかも確認します。

同じ原因が続くなら、現金を動かしたその場で日付・用途・金額を書く、領収書の置き場を一つにするなど、作業を一つ変えます。一人社長でも、毎回同じ用紙を使えば、前月との違いに気づきやすくなります。

6. 今日やること

今月の確認日を決め、現金の置き場所を一枚に書き出してください。税理士への連絡は、数えた金額と帳簿の差が見える状態で送ります。

  • レジ・金庫・封筒など、会社の現金を置いている場所を洗い出します。
  • 月末の営業終了後に、現金を数えて記録する時間を予定に入れます。
  • 照合に使う帳簿が何日分まで入力済みかを、担当者または税理士に確認します。

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