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経営の数字・約6

継続のお客さん、毎月何社やめている?

公開・あさひ国際会計株式会社

先に結論

月初のお客さんのうち、何社が継続をやめたかを毎月数えます。解約の理由と失った売上を確認し、翌月の対応を決めます。

継続契約のお客さんが減っているかは、月初の契約社数と、そのうち月内に契約を終えた社数で確認します。新しい受注が続いていると、既存のお客さんが離れていても、総社数だけでは気づきにくくなります。

月額の保守、定期配送、毎月の業務代行などを始めたら、最初の月から記録を残しましょう。創業直後は社数が少ないので、割合だけで良し悪しを決めず、実際にやめた社数と理由を一緒に見ます。

1. 月末に数えるのは「契約が終わった会社」

まず、何を解約として数えるかを決めます。「来月でやめたい」と連絡があった日と、契約が終わる日は別です。月ごとに基準が変わると比較できないため、ここでは契約終了日を使います。

たとえば、4月に解約の連絡を受け、5月末までサービスを提供するなら、5月の解約に数えます。連絡を受けた4月には、翌月の売上が減る予定として別に把握しておきます。

手元の表には、次の項目を用意してください。

  • 顧客名と継続契約の開始日
  • 解約の連絡を受けた日と契約終了日
  • 契約中の月額料金
  • 解約理由と確認した日

同じ会社が複数のプランを使っている場合、1プランをやめても契約が残れば、会社単位では解約に数えません。減った料金は、売上への影響として記録します。

単発の制作や、最初から終了日を決めた短期の仕事は、この集計から外します。継続を前提にした契約が更新されず終わった場合は含めます。休止制度があるなら、休止中を契約社数に含めるかも決め、毎月同じ扱いにそろえます。

2. 月初の何社がやめたかを割合にする

月初に契約していた会社のうち、月内に何社が契約を終えたかを表す数字が、ここで使う「月次解約率」です。

月次解約率は「月初の契約社のうち月内に終了した社数÷月初の契約社数×100」で出します。

仮に4月1日時点で20社と契約していて、そのうち2社が4月中に終了した場合、4月の解約率は10%です。同じ月に新規契約が増えても、この計算の分母には足しません。

集計するときは、次の順で確認します。

  • 月初時点で契約中だった会社に印を付ける
  • 印を付けた会社のうち、月内に終了した社数を数える
  • 終了した社数を月初の社数で割り、100を掛ける

月内に契約を始め、その月内にやめた会社は、この計算には入りません。ただし、見落とすと初期対応の問題に気づけないため、「当月開始・当月終了」として別に件数を残します。

月初の契約が0社なら、その月の解約率は計算せず「対象なし」と記録します。0%と書くと、契約が続いた月と区別がつかなくなります。

3. 少ないうちは、率より社数と売上を読む

創業1年目は、1社の解約で率が大きく動きます。月初5社から1社がやめれば20%、月初20社から1社なら5%です。割合だけを見て、サービスが急に悪くなったと判断するのは早計です。

毎月の記録は、率だけの一覧にせず、次を横に並べます。

  • 月初の契約社数と、そのうち終了した社数
  • 計算した月次解約率
  • 終了した契約の月額料金の合計
  • 新規契約社数と、当月開始・当月終了の社数

料金が顧客ごとに違うなら、1社の解約でも売上への影響は異なります。少額契約の解約が続いた月と、大口の1社がやめた月では、翌月に必要な営業の動きも変わります。

終了した契約の月額料金は、従来の契約が続いた場合と比べて、翌月以降に減る定期売上の目安です。年間契約や日割りがある場合、その月の売上や入金の減少額とは一致しないため、混ぜて扱わないようにします。

解約率には、社数と失った月額売上を添えて判断します。 記録がたまったら、直近の数か月を並べ、同じ理由でやめる会社が続いていないかを読み取ります。

4. 理由を聞いたら、直す場所を一つ決める

解約の連絡に対しては、先に終了日や引き継ぎについて返答します。そのうえで、差し支えなければ「継続が難しくなった一番の理由」を聞きます。理由を答えるまで手続きを進めないような対応は避けましょう。

「料金が高い」と言われても、予算が減ったのか、使っていないのか、期待した成果がなかったのかで対応は変わります。返答の負担を増やさない範囲で、どれに近いかを確認してください。

表には本人の言葉を短く残し、主な理由を一つ選びます。回答がなければ「不明」とし、推測で埋めません。対応は、たとえば次のように分けます。

  • 利用を始められなかった場合は、開始直後の案内と初回の支援を見直す
  • 期待した内容と違った場合は、商談時の説明と契約範囲を見直す
  • 対応の遅れが原因なら、受付方法と返答の目安を見直す
  • 利用量に対して料金が重い場合は、提供範囲を絞れるか検討する
  • 廃業や事業縮小の場合は、終了手続きと引き継ぎを整える

値下げを先に提案すると、仕事量が変わらないまま利益だけが減るおそれがあります。利用状況を確かめてから、提供範囲や料金を検討します。

また、事業縮小など、サービスの改善だけでは止めにくい解約もあります。引き留めに時間を使うかは、理由を聞いてから決めましょう。

5. 翌月は一つ変えて、その後を追う

月末締めのあと、請求内容を確認する時間に解約の集計も組み込みます。記憶が薄れる前に理由を書き足し、翌月に直す作業を一つ選びます。

たとえば、契約後に使い始められない会社が続いたなら、開始時の案内を短くし、初回に一緒に設定する時間を設けます。「満足度を上げる」だけでは、忙しい週に何も変わりません。

改善のメモには、次を残します。

  • 変える作業と実施する担当者
  • 実施する日と対象の顧客
  • 実施後に確認する利用状況や反応

翌月の解約が0社でも、変更が効いたとはまだ判断できません。案内後に利用を始めたか、その後も続けているかを追います。率が下がるのを待つだけでなく、途中の動きを確認すると、次に直す場所が見えてきます。

6. 今日やること

最初から過去1年分を埋める必要はありません。先月分を一度集計し、来月も同じ手順で更新できる形にします。

  • 先月の月初に契約していた会社と、そのうち月内に終了した会社を一覧にする
  • 解約率を計算し、終了した契約の月額料金と解約理由を書き添える
  • 自社で直せる理由を一つ選び、今月変える作業と実施日を決める

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