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届出と保険・約6

自宅から事務所へ移る前にやること

公開・あさひ国際会計株式会社

先に結論

事務所は、契約前に使い方と登記の可否を確認します。移転費用を見積もり、住所変更と郵便の切り替えを順番に進めましょう。

1. 内見の前に、事務所で何をするか決める

事務所探しは、そこで行う仕事と、本店住所を移すかを決めてから始めます。一人でパソコンに向かう場所と、来客や商品の保管に使う場所では、必要な設備も契約条件も変わります。

創業直後は、家で手狭になったという理由から広さを優先しがちです。ただ、打ち合わせが月に数回なら、会議室を借りる方法もあります。毎日の仕事で困っていることを書き出し、その物件で解消するかを内見時に確かめましょう。

自宅を登記上の本店として残し、作業場所だけ借りる場合もあります。この場合も、新しい事業所として必要な届出がないか確認します。本店を残す自宅の契約条件も見直してください。

  • 働く人数と、使う曜日・時間帯を決めます。
  • 来客、荷物の受け取り、商品の保管があるか整理します。
  • 本店住所も移すのか、仕事場だけ増やすのか決めます。

許可や届出が必要な事業は、物件の用途や設備に条件が付く場合があります。候補が見つかった段階で、事業内容と図面を担当窓口に伝えて確認します。

2. 「事務所利用可」だけで契約しない

仕事に使えることと、法人の本店として登記できることは、別々に確認します。 募集ページに「事務所利用可」とあっても、来客、看板、郵便受けの社名表示などに制限があるかもしれません。

申込前に、仲介会社や運営会社へ業種と使い方を具体的に伝えます。「コンサルティング業です」だけで済ませず、「週に数回来客があり、入口に社名を表示したい」と説明すると、契約後の食い違いを減らせます。

口頭の返答だけで進めず、契約書案や利用規約を受け取りましょう。説明と条文が違う場合は、署名前に貸主側へ確認し、合意した条件を書面に残します。

  • 法人名義で契約でき、本店登記も認められているか確認します。
  • 来客、営業時間、音、荷物の搬入に制限がないか確認します。
  • 法人宛ての郵便や書留を受け取れるか確認します。
  • インターネットの開通工事や配線工事が認められるか確認します。
  • 退去予告の期限、原状回復の範囲、短期解約の条件を確認します。

シェアオフィスでは、契約プランによって登記や郵便受け取りの扱いが違う場合があります。基本料金に含まれるサービスと、追加料金がかかるサービスまで見ておきます。

3. 家賃のほかに、入居と退去のお金を並べる

契約するかは、月額家賃と手元のお金を照らし合わせて判断します。売上が伸びる見込みだけで決めると、入居費用を払った直後に、税金や仕入れの支払いが重なることがあります。

契約前に初期費用の明細をもらい、支払日順に並べてください。敷金や保証金は、将来返還される部分があっても、契約時には会社の口座から出ていきます。返還条件や差し引かれる金額も読みます。

  • 入居時の支払いには、敷金・保証金、礼金、仲介手数料、保証会社費用、前払い賃料を入れます。
  • 移転準備の支払いには、引っ越し、机、通信工事、看板、登記にかかる費用を入れます。
  • 毎月の支払いには、家賃、共益費、光熱費、通信費、追加サービス料を入れます。

新旧の仕事場に費用が重なる期間も計算します。入居日から働けるとは限らないため、回線の開通や家具の搬入が遅れた場合の作業場所も決めておきましょう。

移転費用を払った後に、次の入金まで支払いを続けられるかを見てから契約します。敷金や内装費などの会計処理、消費税の扱いは、見積書を添えて税理士に確認してください。

4. 本店も移すなら、契約前に登記の段取りを聞く

本店住所を変更する場合は、契約前に定款と現在の登記内容を確認します。株式会社では、定款に記載した本店所在地の範囲を越える移転かどうかなどで、必要な決議が変わります。合同会社も手続きが異なるため、他社のひな形をそのまま使わないようにします。

候補住所と移転予定日が決まったら、法務局か司法書士に、必要書類と申請先を確認しましょう。管轄が変わる移転では、申請の進め方や費用も確認します。一人社長でも、会社として必要な決定と記録を省かずに進めます。

  • 定款、登記事項証明書、候補物件の住所を用意します。
  • 必要な決議と議事録などの書類を確認します。
  • 移転日と登記申請の担当者を決めます。

本店移転登記の申請期限は、原則として移転日から2週間以内です(法務局)。契約日や荷物を運ぶ日をそのまま移転日と考えず、会社として決める日付と実際の移転予定をそろえます。

登記完了後の証明書を求める変更手続きもあります。取引先への案内日までにすべて終わると見込まず、登記の申請前に進められる準備を済ませておくと慌てずに済みます。

5. 住所変更は、登記・届出・郵便を別々に進める

登記を変えても、銀行や取引先の登録住所まで一括で変わるわけではありません。 移転前に変更先の一覧を作り、「期限」「必要書類」「提出日」「完了確認」の欄を付けます。

税務署への異動届出書に加え、都道府県や市区町村への手続きも税理士に確認します。給与を払う会社では、給与支払事務所の移転に伴う届出も確認対象です。別の事業所として扱われる場合もあるため、本店を移すのか、拠点を増やすのかを伝えます。

社会保険に加入している会社は年金事務所など、従業員がいる会社は労働保険・雇用保険の窓口にも確認してください。届出ごとに期限が違うので、登記が終わるまで一律に待たず、提出時期を移転前に調べます。

  • 行政関係は、税務、社会保険、労働保険、事業の許認可を確認します。
  • 金融・契約関係は、銀行、カード、借入先、保険、通信サービスを確認します。
  • 営業関係は、取引先、請求書、契約書のひな形、ホームページの住所を確認します。

郵便の転送も申し込みます。ただし、転送不要の郵便は転送されないため、銀行などへの住所変更を後回しにしないでください。新住所の郵便受けへの社名表示と受け取り方法も整えます。

移転後は、郵便が届くか、銀行や請求書の登録が更新されたか確認します。提出しただけで完了扱いにせず、反映まで確認して一覧を閉じましょう。

6. 今日やること

まずは、候補物件を契約してよいか判断する材料をそろえます。移転日を決める前に、次の作業を進めてください。

  • 仕事場で行う業務と、本店住所も移すかを一枚に書きます。
  • 仲介会社へ、登記・来客・郵便の条件と契約書案、初期費用の明細を依頼します。
  • 税理士と法務局か司法書士に、候補住所を伝えて届出と登記の段取りを確認します。

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